読書レビュー

蛇にピアス 著者:金原ひとみ (第27回すばる文学賞 第130回芥川龍之介賞)

「ねぇ、スプリット・タンて知ってる?」から始まる主人公の人生。 何となくの毎日を過ごし渋谷をふらつく主人公の19歳のルイ。 そんなある日、クラブで眉と唇にピアス、背中に龍の刺青に加え、舌が蛇の様に二手に分かれていた「スプリット・タン」を持つアマと名乗る男に声をかけられる。 そんな舌に興味を持ったルイも舌にピアスを開ける。その時感じた痛みに恍惚を感じるルイはその痛さに生きている実感を得てハマっていく。 ルイとアマは痛みによってお互いの慰めと生きる実感に頼りながら社会の物陰で生きていく。 社会の歪みで痛みに頼って生きる繊細な心を持つ登場人物達のストーリー。

「何者」 著者:朝井リョウ(新潮文庫)レビュー 直木賞受賞作

多くの人が人生で経験する青春ストーリー。 直木賞受賞作『何者』は、中々内定を貰えない就職活動学生達が過ごす時間の中で、自身や他人に葛藤するストーリー。 ある時、仲間の1人が内定を貰ったことをきっかけに、喜びや嫉妬、不安等の様々な感情が入交り、仲間の関係に変化が起こります。 果たして自分は「何者なのか?」と自問自答する若者の姿を書いた作品です。 もう一度あの時の自分を生きている気が出来る内容です。

もういちど生まれる 著:朝井リョウ 幻冬舎

思った以上に自分は過去の自分を置き去りにしていたのかもしれません。 自分も経験したことのある思い出が蘇ってきました。 同年代の方の本を読むのも良いなと思いました。

手紙 著者:東野圭吾 (文藝春秋)

映画化もされた話題作。 弟の学費を稼ぐために一生懸命働く兄と、期待に応えるため学問に取り組む弟の物語。 裕福ではなかったが、一生懸命生きて幸せな家族だった。 しかし、弟の大学進学のための金がほしく、兄が空き巣に入り強盗殺人の罪を犯してしまい生活は一転する。 「差別はね、当然なんだよ」と言う平野の言葉の重みにハッとさせられます。 また、最後の数ページでは心では抱えることのできないくらいの衝撃と迷いがあなたの心を揺れ動かすことでしょう。

「起業の星」講談社文庫 作者:江波戸哲夫

社員をリストラしたことに責任を抱き、自分も退職して1から出直そうとする父と、会社に馴染めず会社に属さずに友人と自分達の会社を起業することを目指す息子の物語り。 我々が生きている時代は、いつも様々な世代がミックスして生活している。 これから起業や就職を考える方。 将来に不安を抱える方々に勇気をくれる一冊です。 あなたの人生はあなたの物だ!
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